世界一周2回目後半 no.33 – バンコックから鉄路でラオスへ、ビエンチャンを経由してルアンパバーンへ その4:ラオス中国鉄道でルアンパバーンへ【2026年4月2-3日】

ラオス・ビエンチャン駅で出発を待つラオス中国鉄道の列車 ラオス
ラオス・ビエンチャン駅で出発を待つラオス中国鉄道の列車

ラオス中国鉄道、切符の買い方

ビエンチャン駅(Vientiane Railway Station)からラオス中国鉄道(China-Laos Railway)に乗ることになるわけですが、乗車の実際を記す前に切符の買い方を簡単に紹介します。私はLAOS TRAINというサイトを利用しました。予約成立後、間を空けずにQRコード付きの切符がメールで送られてきました。

LAOS TRAINのホームページのスクリーンショット。動きもサクサク、かなり見やすいです。
LAOS TRAIN Home Page

Web情報によればラオス中国鉄道の切符購入には二つの方法があります。公式の切符購入手段は鉄道運営会社提供のアプリ「LCR Ticket」の利用です。もう一方が私も利用したLAOS TRAINです。外国人旅行者にとっては、「LCR Ticket」では登録や決済で引っかかるケースが現在でも散見されるとの声があり、時間節約の観点から最初からLAOS TRAINで試しました。

LAOS TRAINを使った感想ですが、日本語モードも準備されており動きも滑らか、インターフェースも秀逸、問題なく予約できました。公式アプリは原則として出発3日前からの発売で、人気列車は早々に売り切れることもあるとのこと。その点LAOS TRAINであれば事前に予約を依頼できるため、旅行日程が決まっている場合には便利なのだとか(web情報です。確認はできていません)。

逆にLAOS TRAINでは、手数料が加わるため公式アプリより割高になるとされています。私はLAOS TRAINしか試していないので比較できませんが、仮にそうであったとしてもLAOS TRAINの利用価値は十分にあると思いました。

とにかく巨大なビエンチャン駅

さて、ラオス独自の配車アプリLOCAを使い、高速鉄道の発車駅であるビエンチャン駅にやってきました。周りには何もありません。そこに巨大な駅舎が現れます。とにかく巨大です。正面には上から順にラオ語「ສະຖານີລົດໄຟວຽງຈັນ(ビエンチャン鉄道駅)」、中国語で「万象(ビエンチャン)」、そして英語で「Vientiane Railway Station」と書かれています。見た目は真ん中の「万象」が最も大きな文字で、次いでラオ語、一番小さい文字が英語です。

ビエンチャン駅の正面。

セキュリティチェックを経て駅構内に入ります。中の待合室も巨大です。ビエンチャン中心街を出るときに感じたお腹の不安ですが、駅についてから本格的にまずくなり、待合室の端にあるトイレに急ぎます。トイレには洋式便座用の個室が3室、中国式(和式?)の個室が2室設けられていたのですが、洋式は3室とも埋まっており、中国式の個室に入り用を足しました。

何とか事なきを得た後トイレットペーパーを探すと、なんと備え付けられてないのです。極めて幸運なことに荷物一式を個室に持ち込んでいた私は、ザックに入っていたトレペを使うことで問題は生じませんでした。もしトレペを持っていなかったらと考えると、身が震える思いです。

駅構内の広大な待合室。この写真の正面奥にトイレがありました。

中国の強い影響

無事にトイレ問題が解決した後は、広い待合室で自分の乗る列車の乗車時間を待ちます。待合室の周囲を見回すと、赤いラオ語と中国語で何やら文字が書かれた赤い横断幕か壁に懸かっています。面白そうなので翻訳してみました。上がラオ語で「ラオス・中国の共通の未来を築くため、さらに新たな貢献をしていこう」という内容、下は中国語で「中国・ラオス運命共同体の構築に、さらに新たな貢献を」と書かれているようです。

いかにも共産党的なスローガンが掲げられた待合室。

いかにもな共産党的スローガンです。中国は共産党による一党独裁国家です。ラオスの政体もラオス人民革命党(LPRP)による一党支配の社会主義国家です。たラオス中国鉄道の建設経緯と両国にとっての意義をここで確認してみます。同鉄道はラオス北部の中国国境に近いボーテン(Boten)から首都ビエンチャンまで約414kmを結びます。2015年に政府間協定が締結され、本格的な建設は2016年12月に始まり、2021年12月に開業しました。

海に面していないラオスにとって、鉄道によって中国、さらにタイなどの周辺国と結ばれることが非常に有用、かつ重要であることは想像に難くありません。一方、中国にとっても、雲南省からラオスを経由して東南アジアへつながる鉄道網の構築は、「一帯一路」政策の下で貿易や物流を拡大する重要な意味を持ちます。既存の高速鉄道網に接続させるための新路線の建設が同時期に中国国内で行われ、現在は接続が完了しています。

ラオス中国鉄道の建設には中国の技術や設備が全面的に導入され、中国側70%、ラオス側30%の出資比率による合弁事業として進められました。ビエンチャン以南のタイ側ですが、バンコックへとつながる高速鉄道が計画されており、一部区間では工事が開始されています。中国技術を採用している点はラオスと同様ですが、事業費はタイ側が全額負担し、インフラもタイ国鉄(SRT)が所有します。ラオス中国鉄道のような中国過半の共同出資事業ではないのです(タイは賢明な選択をしたと思います)。

いざ乗車、迫力ある車両

待合室内の電光表示を見ると私が乗る15時40分発のルアンパバーン(Luang Prabang)行きの列車が表示されています。表示はこの一本だけなので、列車の運行密度は高くないことが分かります。また、ホームに入れるのは「Check Time」と表示されている15時20分以降となります。それまでは待合室で待機です。

時間になったので改札口に向かいます。スマホに保管したチケットのQRコードを読取り機に翳して改札を通過、ホームに上がります。ホームでは既に列車が待っていました。本投稿記事のトップ写真はその様子を撮ったものです。迫力のあるカッコいい車両ですね。カラーリングは異なりますが、雰囲気はインドネシアの高速鉄道「Whoosh」にそこはかとなく似ています(どちらも中国製です)。

座先の区分は三つです。最上位の便、そして1等、2等と続きます。1等は新幹線のグリー者相当の座席です(以下の写真がそうです)。ビジネスクラスは飛行機のビジネスクラスのようなシェルで囲まれたシートでした。私は1等の席を買いました。

1等(新幹線のグリーン車相当)の座席です。ヨーロッパの鉄道のように車両の中間にある席は対面で机付きとなっています。

快適な乗車感

定刻に列車は動き出しました。静かです。インドネシアの高速鉄道Whooshに乗車した際にも感じましたが、乗車体感はとても快適で、新幹線との比較においてもい優劣はつけ難いというのが正直な感想です。中国資本が過半の鉄道だけに、車内にはいたるところで中国語表記に溢れています。また、ワゴンによる車内販売もありました。

車窓の景色は山間地のそれです。このため、トンネルや橋梁も多く、建設工事は大変だったはず。それを2016年の着工から僅か5年度の2021年の開業にこぎつけたことには、素直に凄いと思います。車窓からの印象では周辺の人口はそれほど多くはなく、旅客鉄道としての輸送密度は低いのだはと感じます。この点はインドネシアと同じです。このため、商業的には苦しいのではないかと思いました。

ビエンチャンといルアンパバーンの間はだいたいがこのような景色で、高山というわけではありませんが丘陵地が多いです。

途中の駅に停車する貨物列車です。コンテナには中国鉄路(CHINA RAILWAY)と書かれています。ラオス中国鉄道では、旅客輸送と貨物輸送を一つの路線で行っており、高速旅客列車と貨物列車が併存しています。ラオス国内を南北に縦断するこの路線は、中国と東南アジアを結ぶ物流ルートとして非常に大きな役割を担っており、ビエンチャンにはコンテナ貨物を扱うビエンチャン南駅(Vientiane South)が置かれています。

貨物コンテナが見えた万荣站(Vang Vieng Railway Station)。旅客と貨物の両方を扱う途中駅です。

ルアンパバーン駅に到着

列車はほぼ定刻にルアンパバーン駅(Luang Prabang Railway Station)に到着しました。ここが終点、増客は皆ホームに降ります。そのまま駅構内を抜け、駅前の広場に出ました。時刻は18時過ぎ、夕闇が迫る時間です。

ルアンパバーン駅のホームに降り立ちました。終点なので乗客は皆降りています。

駅からルアンパバーン市街までは車で30~40分はかかる距離です。交通手段は各種ありますが、タクシーやトゥクトゥクは料金が高く、交渉が面倒です。また、LOCAはルアンパバーンでは使いずらいとのこと、web情報では乗り合いのミニバスがお勧めとされていました。私もミニバスを使うことにします。

駅前の広場にはそれらしいミニバスが10台以上で乗客を待っています。それらの1台に近づき、ドライバーに料金を聞きます。LAK40K(約300円)でした。やや高めですが事前に調べた料金の範囲内、まあいいかと乗り込みました。幸いにもルアンパバーン中心街の私の泊まるホテルのすぐ近くまで行ってくれました。

走行するミニバスの車内から撮ったルアンパバーン駅です。写っている多くのミニバスはここで待機し、実際の乗車場所は一段上の駅前です。マイクロコピーテキスト

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