やはり遠い地球の反対側
40日近くに及んだ今回の旅も終わりを迎えつつあります。今日(2026年2月18日)は日本に向けて帰国の途に就く日です。この道程がまた長い。18日の朝10時のフェリーでウルグアイのコロニア・デル・サクラメント(Colonia del Sacramento)からブエノスアイレスに向かいます。
同日23時55分のユナイテッド航空(United Airlines)便でアメリカのヒューストン(Huston)へ。到着は翌9日の朝7時10分が予定時刻です(ヒューストン時間、以下同じです)。そこで約3時間の乗り継ぎ待ちの後、10時20分ヒューストン発のANA便で羽田に向かいます。
羽田到着はさらに翌日の20日午後3時25分です。最初のフライトであるブエノスアイレス・ヒューストン間の飛行時間は10時間強、そして乗り継ぐヒューストン・羽田間の飛行時間は14時間強となります。飛行時間だけでも24時間を超える大移動、やはり地球の反対側は遠いですよね。
フェリーで国境を越える
フェリーは往路と同じで、コロニア・エクスプレス(Colonia Express)運行の便です。乗船は飛行機の搭乗とほぼ同様の手続きとなります。まずはチェックインです(下の写真です)。結構並んでいます。慣れない場所での慣れない手順、早めに着いたので安心です。結果として間に合ったとしても、ギリギリでの手続きは精神衛生上は問題ありです。

チェックインを終えると次はセキュリティチェックです。その後、ウルグアイ出国とアルゼンチン入国の手続きをします。その後にボーディングとなります。まんま空港と同じですね。出国と入国のブースは往路と同じように隣り合っており、手続き自体はスムーズに進みます。

国境の存在から国家統合の行く末を考える
国家が存在し、国家存立の要件の一つである国土も存在します。属する国家が異なる土地(国土)の行き来、すなわち国境の往来には管理者たる国家の審査・承認が必要となります。もちろん、制度としては理解できます。理解はできるものの、国境を越えるための手続きに要する膨大な手間を目の当たりにすると、国家という枠組みの意味と意義を考えさせられます。
シンガポールからマレーシアに越境した時も同様の想いを持ちました。一方でEU内のシェンゲン協定加盟国間では、人の往来に関しては事実上国境はなくなりました。ヨーロッパでは経済の枠組みを超え、政治的にも国家を超える統合が進んでいるからです。こうした統合の動きはこれからも広がっていくのか。これは大変に興味深いトピックです。
現下(この投稿記事執筆時点の2026年3月)の世界情勢をみれば、世界の政治の流れは統合とは逆行しているように見えます。この逆行が一時的な揺り戻しで、統合に向かう大きな流れは変わっていないのか。それともこの逆行が本流となっていくのか。私としては一時的な揺り戻しであることを期待したいところですが、今後のことを見通すことはできません。
付言すれば、私の期待する統合が経済的にどのような得失をもたらすのか、これは単純ではありません。政治的には、特に日本にとっては、政治的には益を相応に得られると思うものの、経済という側面からは厳しい将来が待っている可能性を感じます。特に個々人ベースでは、この傾向が顕著に表れるのではないかと思います。
ラプラタ川を渡る
さあ、乗船です。船は往路と同じです(同型船という可能性もありますが)。なかなか全景を撮影する機会がなく、一部の写真でご勘弁を。下の写真でわかるとおり、相当に大きい船です。自動車も当然ですが収容しています。

内部の様子は往路の様子を記した投稿記事を参照してください。その際に触れた船内の販売店で売られていた日本のお酒ですが、復路では忘れずに撮影しましたので載せておきます。

デッキに出て前方を見ているとブエノスアイレスが見えてきました。面白いことにラプラタ川の色が明確に分かれています。灰茶色の水は明らかに上流で流れ出た細かい泥が混じっているからでしょう。そうでない場所は海水が優勢の流域です。両者はなかなか混ざらず、こうした色の縞模様ができるわけです(AI先生に拠ればです)。

国際線の事前チェックインにトライ
ブエノスアイレスからの飛行機の出発時刻は23:55です。コロニアからのフェリーがブエノスアイレスに到着するのは12時前、ブエノスアイレスでは相当に時間が余ります。この時間を使って美術館に行ったわけです。その詳細は別の投稿記事に記した通りです。面白い体験でしたので、興味ある方は是非ご一読ください。
美術館で時間を過ごした後、夕刻には空港に向かいます。とっとと保安検査を経てラウンジで寛ぎたいところです。そのためにはボーディングパスが必要となります。アメリカは乗り継ぎであっても入国が求められ、入国にはESTA登録が必要となります。このため、アメリカに着く飛行機の搭乗では有人カウンターでESTAの確認が求められることが通常です(私の経験です)。
有人カウンターでの手続き開始は、普通は出発時刻の3時間(若しくは4時間)前です。私の便の出発時刻は23:55です。夕刻(17時頃)では有人カウンターでの手続きには早すぎるのです。かといって無為に有人カウンターが開くのを待つのも芸がありません。そこでユナイテッドのアプリをスマホにインストールし、事前チェックインにトライすることにしました。
乗継便までチェックインできた
出発24時間前になった時点でアプリを起動し、事前チェックインにトライしました。有人カウンターでの受付なくしてチェックインができるのか。多分ダメだろうと思いつつもアプリで自分の予約を呼び出し、チェックインに進みます。
するとパスポートの写真のアップロードが求められました。指示に従って操作を進めると、なんとチェックインできました。それもユナイテッド航空便だけではなくANA便もです。画面では二つのフライトのボーディングパスが表示されました。
スターアライアンス間の乗継ぎでは、乗継便のボーディングパスもチェックイン時に発行されるのです。ムンバイからブエノスアイレスまで、3枚のボーディングパスがエア・インディアから発行されたことが思い出されます。オンラインチェックインでも同様なのには驚きました。
これはラッキー、これで早めに保安検査を抜けてラウンジに行くことが出来ます。ただ、ボーディングパスに表示された私の搭乗グーループは5番目です。スターアライアンスゴールドの私としては、スターアライアンスのメンバーであるユナイテッド航空便では最低でもGroup2のはず。現に同時に発券されたANA便の搭乗ではGroup1になっています。
搭乗グループ番号の繰り上げ
さてどうしたものか。エコノミークラスで(実は世界一周航空券のルート中この路線はビジネスクラスが取れなかったのです)、しかもGroup5での搭乗では、座席上部の手荷物収スペースが埋まっていることが時々起きます。その場合、最悪手荷物をチェックインすることが求められ、到着空港のターンテーブルでの受け取りなんてことになりかねません。
原因と対策を考えます。私は一応ユナイテッド航空の顧客番号も持っています(ANAのマイレージクラブのユナイテッド航空版です)。これまでに乗ったユナイテッド航空便のマイルは全てANAのマイルで登録しているので、ユナイテッドでの私の積算マイルは0です。このステータスがボーディングパスの発券の前提となり、エコノミー席後方通路側という予約席の属性で判断され、自動的にGroup5に割り振られたのではないか。
このような予想を立てます。この予想に従えば、解決にはユナイテッド航空のアプリに私のANAマイレージクラブのステータスを反映させる必要があります。アプリの中でANAマイレージクラブの顧客番号が入力できる画面を探します。見つけました。入力します。その上で再度ボーディングパスを表示させます。
すると、なんと搭乗グループはGroup1に変化しているではありませんか。色々とやってみるものですね。それにしても、航空会社の情報システム(さらにはアライアンス内での情報連携)は凄いの一語です。アプリにANAの顧客情報を入れると瞬時にANAに照会され、ANAのステータスがユナイテッド航空に返されます。そしてユナイテッド航空の搭乗グループの変更に繋がる。全てが瞬時に実行されたわけです。
やれやれと空港に向かう
以上は全て空港に向かう前の作業です。ここまですれば夕刻でも安心して空港に向かえます。空港のユナイテッド航空のカウンターには、当然のことなが誰もいません。できて良かった事前チェックインです。ここでもうひと踏ん張り、紙のボーディングパスも欲しいところです(スマホ画面のボーディングパスで問題はありませんが、念のためです)。
空港の出発階、ユナイテッドのチェックインカウンター付近にはキオスクと呼ばれる自動チェックイン機が多数設置してあります。そこでパスポートをかざしチェックイン操作をすることで紙のボーディングパスの発券ができました。もちろん羽田までの2枚分です。できることは全てやりました。これで本当に安心、やれやれです。

事前の努力の甲斐あって午後の6時前には保安検査を抜け、ブエノスアイレスのエセイサ国際空港のスターアライアンス系航空会社の乗客向けのラウンジに入ることが出来ました。搭乗までの約5時間、ここでのんびり過ごします。食べすぎには注意ですね。

久し振りのユナイテッド航空便
定刻かなり前ですが搭乗が開始されるとのこと、ユナイテッド航空便の搭乗ゲートに向かいます。ちょうど着いたタイミングで搭乗は開始されました。Group1なのでかなり早めに機内に入ることができ、座席上の手荷物収納スペースに問題なく持ち込み手荷物(ザックです)を入れることができました。
機材はB777、3+4+3の座席配置です。私は真ん中四人掛けの島の右端の通路側を選んでいます(Gですね)。するとなんと、この真ん中の島4席には私しか乗客はいません。その他の席も、後方は結構空いていす。予約システム(とその背景にある情報システム)の進化した現在、これはかなり珍しいことではないでしょうか。
途中で眠くなった私は、この4座席の間にあるアームレストを跳ね上げ、4座席の上で体を伸ばして寝ることができました。まるで数十年前のジャンボ機に乗った時のようです。

ヒューストン空港
ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港(George Bush Intercontinental Airport、以降「ヒューストン空港」)に到着です。アメリカは国際線乗り継ぎでも一度入国審査を受ける必要があり、正直面倒です。ここが混んでいると最悪乗り継ぎ便に乗り遅れる可能性もあります。かつて仕事でリオデジャネイロに行きました。その際にはニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港(John F. Kennedy International Airport)での乗り継ぎだったのですが、入国審査が滅茶苦茶に混んでいました。
さらに乗り継ぎ便の搭乗ターミナルまではトレインでの移動、慣れない中で本当に乗り遅れそうになり焦った記憶があります。その時はアメリカのこの特徴的なシステムを知らず、知っていたらヨーロッパ経由にしたのにと随分後悔しました。

今回は全く混んでおらず、入国審査は受けるもののその後乗り継ぎ専用の動線があり、かなりスムーズに進みました。もしかしたらアメリカ全土で改善の努力さされているのかもしれませんが、一度経験した悪夢はなかなか払拭できないものですね。セキュリティチェックを問題なく通過し、羽田行きANA便の搭乗ゲートまで行くことができました。若干の時間があったのでラウンジに行くことにします。
ヒューストン空港にはANAのラウンジはありません。ユナイテッド航空のラウンジを利用することになります。ユナイテッド航空にはユナイテッドクラブとポラリスラウンジの二つのラウンジがあり、ポラリスラウンジが上級ラウンジとの位置付けです(長距離国際線のビジネス・ファーストクラス利用者専用だそうです)。

最初はユナイテッドクラブ(通常のラウンジ)に行ったのですが、私はビジネスクラスなので(ヒューストン・羽田間はちゃんとビジネスクラスが取れました)ポラリスラウンジを利用できるとのこと。是非ポラリスラウンジに行けと係員に勧められたことから行ってみました。内部は豪華で、ANAのスイートラウンジと似た印象です。食べすぎには注意。空いていて静かな雰囲気がありがたいですね。

ようやくANA便搭乗、日本へ
長かった旅も終わりが近づいています。最後のフライト、ヒューストン発羽田行きに搭乗し、本当の意味で人心地が付きました。以下の写真はその機上からとったアメリカ、ユタ州(若しくはオレゴン州あたりかも)上空の山々です。北半球は冬であることを思い出しました。

長い長い旅を終え、無事に羽田に到着です。お疲れ様でした。



コメント