第1回世界一周後半 no.32 – チェンライ近郊ツアー その2:バーンダム博物館【2025年12月7日】

バーンダム博物館の黒い巨大オブジェ タイ
バーンダム博物館の黒い巨大オブジェ

独特の世界観を体現した施設

ブルー・テンプルの後はバーンダム博物館(Baan Dam Museum)に向かいました。チェンライ出身の芸術家、タワン・ダッチャニー(Thawan Duchanee)の作品を展示する博物館なのですが、この施設を単に博物館と呼んでいいものかは判断に迷うところです。

バーンダム博物館の入口から見た主展示施設。
タイ国政府観光庁ホームページ

相当に広い敷地には、北部タイの伝統建築などを取り入れた多数の建物が点在しています。建物の多くは黒を基調としており、内部には木彫、絵画、工芸品などに加え、動物の角や骨、皮などを用いた独特な作品やコレクションが展示されています。建物は基本的にタワン・ダッチャニー自身が設計・造形しています。建物の内部に展示される絵画や彫刻は、彼の作品です。古美術、民芸品、工芸品などは彼の作品ではありませんが、彼が収集したコレクションです。

博物館や美術館というよりは、建築そのものも含めてタワン・ダッチャニーの世界観を体現した施設といい表すことが最も適切でしょう。

博物館の主人タワン・ダッチャニー

タワン・ダッチャニーは1939年にチェンライで生まれ、2014年に74歳で亡くなりました。2001年には国家芸術家(National Artist)に選ばれた、タイでは非常に著名な芸術家です。日本でいえば芸術分野での文化勲章受章者に近い位置付けと思います。

タイのシラパコーン大学で絵画・彫刻を学んだ後、1964~1968年にかけてオランダ政府の奨学金を得てアムステルダムの国立美術アカデミーに留学しました。そこで西洋美術を学び、東洋と西洋の美術を融合させた独自の表現を追求していきました。帰国後は仏教思想、東洋・西洋哲学、タイの伝統文化を取り入れながら、人間の欲望や苦悩、生と死などを独特の力強い画風で表現しました(AIによる調査結果です)。

バーンダムとはタイ語で「黒い家」を意味し、タワン自身の名付けです。この地はタワンが長年にわたって造り上げ、自宅兼アトリエとして創作を続けた場所です。2014年に彼が亡くなった後も、その建物群や作品、収集品が保存され、現在はバーンダム博物館として一般公開されています。

バーンダム博物館の敷地内を歩いて

バーンダム博物館の中を見て歩き、気になった作品を写真に収めました。以下、簡単なキャプション付きでお楽しみください。

主展示館の入り口前に置かれた像。左はタイの伝統的なヤック(鬼神)を思わせる姿、右は明らかにガネーシャ像です。タワンの作品ではなく、収集品ではないかと思います。
象、牛、水牛などをモーチーフに黒を基調にして描かれたタワンの作品。
色調と登場する動物が違いますが、雰囲気は上の作品とよく似ています。
タイ北部でかつて栄えたランナー王国の建築・美術の様式、ランナー様式の高床式木造建築。
ランナー様式を取り入れた、バーンダムを代表する黒い木造建築。

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