第2回世界一周前半 no.21 – ムンバイからブエノスアイレスへ その2:フランクフルトからアディスアベバ【2026年1月28-29日】

アフリカらしい色使いのアディスアベバ・ボレ国際空港 アルゼンチン
アフリカらしい色使いのアディスアベバ・ボレ国際空港

エチオピア航空で経験した「座席問題」

フランクフルト国際空港(Frankfurt Airport)からアディスアベバ・ボレ国際空港(Addis Ababa Bole International Airport、以下「ボレ国際空港」と表記します)行きのエチオピア航空(Ethiopian Airlines)便に搭乗します。もちろんエチオピア航空は初めてです。ボレ国際空港も初めて、入国はしないものの若干の不安と高揚感が漂います。

さて、搭乗しました。私の座席はH1ですがそこには既に他の乗客の姿が…。近くのキャビンアテンダントに話すと、彼らは家族4人なので固まった席に座ってもらったとのこと、別の席を指し示して空いているので移ってくれといいます。当人に断りなく座席を変更してしまうことに若干思うところはあるものの、まあいいかと受け入れることにします(断ることなんて、とてもできませんよね)。

移ったのはL3の窓側席です。もともとのH1は最前列ですが中央ブロックの通路側だったので、むしろ私はこちらの方が好みでした。「結果オーライだ」と思って落ち着いていたところ、今度はL3を予約しているという乗客が現れます。

まず驚きます。キャビンアテンダントの指示で移った席なのだから当然空いている席なのだろうと思っていました。同時に予約済の席に移らせる先ほどのキャビンアテンダントに心の中で首をかしげました。やってきた乗客には事情を話し、すぐに席を移ると伝えます。その方は、空いている別の席に行くからそのままでいいと私にいうと、一つ前のL2席に落ち着きました。

席の予約に対する考え方が違う?

L2にまた新たな乗客がきたらどうしようかと思っていましたが、以降新たな乗客が現れることはありませんでした。最後に搭乗ドアが締まり、これで座席問題は終わりました。キャビンアテンダントに若干の苛立ちを覚えていた私ですが、時間がたって心が落ち着いてくると、席の予約に対する考え方が私とエチオピアでは違うのかもしれないと考えるに至りました。

どの席を予約するかは私にとっては重要な問題で、かなり考えて決めます。座りたい席を確保するために相応の手間もかけます。もちろん諸々の事由により変更を受け入れることは当然です(多分運送約款にもその旨書いてあるような気がします)。その上で、予約したその特定の席は「私のもの」であり、上記のような飛行機運行上以外の理由でこれを他者にわたす場合には、「私」の事前了承を得ることが当然ではないかと感じるわけです。

一方、席の予約を個々の席というよりはビジネスクラスに座る権利という風に漠然と捉えたらどうなるでしょうか。日本では指定席は「その席」を利用する権利という意識が強い一方で、状況によっては「同じクラス内なら柔軟に調整するもの」という考え方が根付いている国や航空会社もあるのかもしれません。

エチオピア航空での経験はそう感じさせてくれました。ただ私にとってこうした考えは、個々の席の快適性が大きくは違わないことが前提になります。ビジネスクラスだからこそ素直に受け入れられましたが、もしエコノミークラスで中央席への変更を求められていたら、おそらく断っていたと思います。今回の出来事は、座席指定に対する価値観の違いについて考えさせられる体験でした。

エチオピア航空ビジネスクラス

エチオピア航空のビジネスクラスは、広さも座席配置も標準的な造りでした。モニターの表示言語は英語・フランス語・ヒンディー語・中国語でした。エチオピアの事実上の公式言語であるアムハラ語は表示されません。不思議に感じますが、インドと中国の利用客が多く、路線ごとではなく一括して機内エンターテインメントのユーザーインターフェース採用していることの結果です。

モニターの画面には中国語での挨拶表記が出ています。

座席問題はあったものの実害はなく、快適な空の旅でした。上の写真では、配られたアメニティセットが写っていますが、三色の帯で包まれています。この三色は国旗の色でもあり、エチオピア航空のシンボルカラーでもあります。

エチオピア航空の機内食

お待ちかねの機内食です。とはいっても、飛行機長旅の常でお腹はペコペコからは程遠い状況、食べ過ぎ注意で行きましょう。ビジネスクラスで供される機内食は前菜、メイン、デザートの三品が標準、エチオピア航空の機内食もそうでした。

フランクフルト・アディスアベバ間の飛行時間はそれ程には長くないため、基本は一回だけの提供です。もちろん、リクエストすれば軽食の提供はありますが、私にはお腹の余裕がありませんでした。出された食事はどれも美味しかったです。エチオピア(アフリカ)風の味付けが特徴ですかね。

前菜とサラダです。軽めのものとして鶏肉を選びました。
メインです。やはり鶏肉です。付け合わせのライスは、もちろんロンググレイン(長粒種)でした。
デザートです。フルーツはもちろんフルーツ、やや固かった印象です。左側のスィーツは甘めのムースでした。

アディスアベバの街

飛行機は地中海上空を経てアフリカ大陸上空を飛行します。ただ飛んでいたのは夜の時間帯、何も見えませんでした。やがてアディスアベバが近づき、飛行機は着陸態勢に入ります。夜明け前なのですが、アディスアベバの夜景が綺麗に広がっているのが窓越しに見えました。夜明け前の都市がこんなに明るいとは!! 少しだけ意外でした。

暗い中で飛行機の窓越しに撮った写真です。クリアには撮れませんでした。

アディスアベバ空港に着陸し、所定の駐機場に向かうべく地上走行している際に撮った写真です。上空からのアディスアベバの街と同様、空港ビル内もやけに輝いているなあという印象を持ちました。

アディスアベバ・ボレ空港は滑走路が一本の中規模の飛行場です。

アディスアベバ空港内

飛行機は無事に着陸し、我々乗客は降機しました。私は乗り継ぎなので入国はしません。国際線乗り継ぎ(Internationai Transfer)の案内板に従って進みます。この案内板の色は床に示された動線の色とリンクしており、分かり易かったです。この投稿記事のトップの写真が、その動線を撮ったものです。

降機後の案内表示です。本投稿記事トップの写真で示される案内用の動線と色がリンクしています。アフリカ的な色だなあと感じました。

この案内板を見てのもう一つの感想は使用されている言語についてです。大きい文字での表示は英語です。それに加えてアムハラ語と中国語の表記がやや小さい文字で付されています。アムハラ語は事実上のエチオピアの公式言語であり不思議はありません。中国語表記の存在は、現下のエチオピアにおける中国の存在感故でしょう(座席据え付けモニターの表示言語に関した説明でも触れたとおりです)。

またまたラウンジで一休み

入国しない私は、次の便(ブエノスアイレス行き)の搭乗まで、例によってラウンジで過ごします。標準的な豪華さの、過ごしやすいラウンジでした。準備されている食事類の中心は、やはりエチオピア(アフリカ?)系の料理です。食べたかったのですが、次のフライトでの食事のため、ぐっと我慢です。

気のせいか、ラウンジで寛ぐ乗客に中国系と思われる東洋人が多い気がしました。

ラウンジで使用されているジュースサーバーに中国語が書かれています。調べると中国の業務用厨房機器のブランド名でした。さらに調べると、2018年に完成したアディスアベバ空港の拡張工事には中国の融資が実施され、中国企業が施工しました。この備品が中国企業からの調達であるのはそうした背景から自然なことです。

DEMASHI(德玛仕)は中国の業務用厨房機器ブランドであり、価格が比較的安いこともあってアフリカ・中東・アジアの空港・ホテル・レストランで多く導入されています。

一方で、空港内の案内表記に中国語があるのは、エチオピアへの中国人旅行者やビジネス客が非常に多いという現状の結果です。エチオピアはアフリカで最も中国企業の進出が多い国の一つであり、空港案内に中国語を入れることは非常に合理的なわけです。またエチオピア航空は、中国路線を多数運航しており、それだけの旅客需要が存在することを示しています。

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