第2回世界一周前半 no.16 – 南インドの街ティルヴァナンタプラムで3泊、街を歩く【2026年1月24-26日】

thiruvananthapuram インド
夕闇迫る喧噪のティルバナンタプラム

ティルバナンタプラムという街

ティルヴァナンタプラム(Thiruvananthapuram)は、インド南西部・ケララ州(Kerala)の州都で、アラビア海に面した南インド有数の歴史都市です。古くからアラブやヨーロッパとの海上交易で栄え、現在は州政府の行政機関が集まる政治・経済・文化の中心地となっています。本投稿記事のトップ写真は街の様子です。夕方の交差点にはオートリクシャーやバイク、路線バスが絶え間なく行き交い、南インドらしい活気にあふれています。

かつては英語名の「トリバンドラム(Trivandrum)」として広く知られていましたが、1991年に本来の現地名である「ティルヴァナンタプラム(Thiruvananthapuram)」へ正式に改称されました。これは植民地時代に英語化された地名を、本来の地域文化や言語に基づく名称へ戻す流れの一環で、インド各地で進められた地名変更の先駆けとなりました。

「ティルヴァナンタプラム」はマラヤーラム語で「アナンタ神(蛇神アディシェーシャ)の聖なる都」を意味し、市の象徴であるパドマナーバスワーミ寺院(Sree Padmanabhaswamy Temple)に由来しています。現在でも空港名や鉄道駅名、駅コードなどには旧称「トリバンドラム」の名残が残っており、例えばティルヴァナンタプラム中央駅の駅コード「TVC」は、旧名称 Trivandrum Central に由来しています。

交通の要衝

下の写真はホテルの上層階から撮ったお隣のバスターミナルの写真です。鉄道駅に隣接するケララ州道路交通公社(KSRTC)の中央バスターミナルが写っています。このバスターミナルからは州内各地へ路線バスが発着しており、ティルヴァナンタプラムは鉄道・バス・空港が集まるケララ州屈指の交通の要衝として、多くの旅行者の玄関口となっています。

ケララ州道路交通公社の中央バスターミナル。
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ケララ州では、長距離バスは住民の日常生活を支える重要な公共交通機関です。鉄道網も発達していますが、海岸沿いを中心に路線が限られるため、鉄道が通らない都市や観光地を結ぶ役割を長距離バスが担っています。

州営のケララ州道路交通公社(KSRTC)のほか、民間バス会社も数多く運行しており、都市間を結ぶ急行バスやエアコン付きの長距離バスなど選択肢も豊富です。運行本数が多く、住民にとっては鉄道と同じくらい身近な交通手段となっています。

モールも庶民的から高級まで様々

散策がてらホテルから歩ける距離にあるモールに行ってみました。イースト・フォート方面へ歩く途中に立ち寄ったアッタクランガラ地区(Attakulangara)にあるラマチャンドラン(Ramachandran)は、観光客向けのモールというより、地元の人々で賑わう生活密着型のショッピングターでした。繊維製品の量とその価格の安さに圧倒されました。

アッタクランガラ地区にあるラマチャンドランの大型ショッピングセンター。
from Google Maps
ラマチャンドラン内部のフードコート。マサラ・ティーを飲みましたが、とにかく安かったです。
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一転してこちらは大都市標準の大型ショッピングモール、モール・オブ・トラヴァンコール(Mall of Travancore)です。ティルヴァナンタプラム国際空港(Thiruvananthapuram International Airport)近くにあり、宿から歩くのは無理です。Uberで配車を受けたオートリクシャーで行きました。ティルヴァナンタプラムではUberでオートリクシャーも選べ、料金は依頼した時点で確定しているので安心です(支払は確定料金を現金で払うかクレジット決済となります)。

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ファッションブランドやスーパーマーケット、レストラン、映画館などが入居し、地元の人々の買い物や週末のレジャースポットとして親しまれているようです。例によってフードコートに立ち寄り、デザート系のドリンクを頼みました。美味しかったのですが、値段はラマチャンドランよりは相当に高かったです。

モール・オブ・トラヴァンコールのフードコート。どこから見ても世界の標準的なフードコートです。
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住宅街を行く

モール・オブ・トラヴァンコールから宿に戻る途中、住宅街の中を歩いてみました。インドっぽい、けれども落ち着いた雰囲気の漂う街並みでした。住宅街の中では走る車の数もそれほど多くはなく、大通りよりは安心して歩けることも私の印象形成に一役買ったようです。

インドっぽい雰囲気の住宅街でした。
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ただ歩くとやたら暑く、蒸します。知らない街の中を歩くのは好きなのですが、これだけは難点です。

街中で見かける旧ソ連のシンボルマーク

住宅街の中で旧ソ連のシンボルマークを何度か目にしました。ソ連の国旗に使われていた槌と鎌です。確か共産党のシンボルマークであったような気がします。見かけたのは政党の宣伝を目的とするような看板や壁画の中でです。気になってケララ州の政治状況について調べてみました。

ティルヴァナンタプラムの街中で見かけた「槌」と「鎌」のマーク。私が歩いた30分程の経路で数回は目にしました。
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写真はインド共産党(マルクス主義)(CPI(M)、Communist Party of India (Marxist))と書かれています。またLDFはLeft Democratic Front(左翼民主戦線)の略で、ケララ州でCPI(M)を中心とする政党連合です。大きなマラヤーラム語の大きな文字は候補者名や選挙スローガンです(以上AIの解説です)。

さすがインド、世界堺最大の民主主義国です。共産党が合意法的に存在し、政治活動を行っているわけです(日本でもそうですが)。ケララ州では、共産党勢力が長年にわたり州政を担ってきました。その間、教育や公的医療の充実が進み、インド国内でも高い識字率を誇る州として知られています。

2026年5月の州議会選挙で、インド国民会議(INC)を中心とする統一民主戦線(UDF)が大勝し、V. D. サティーサン(V. D. Satheesan)が州首相(Chief Minister)に就任しました。それ以前は2016年から10年間、政権は共産党主導でした。選挙でLDFは大敗し、州議会140の議席を選挙前の99から35にまで減らしています。敗因は様々あるとされますが、最大は10年間の政権に対する有権者の「政権疲れ」とされているようです。

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