マリー・レーヌ・デュ・モンド大聖堂
今日は一日をモントリオールの市内観光に当てることにしています。観光といっても、まそれほどには詰め込まず、気ままなブラ歩きスタイルです。一応、是非行きたいと事前に考えていたのは、モントリオール・ノートルダム聖堂(Basilique Notre-Dame de Montréal)くらいです。ということで、いざ宿を出発しました。
ノートルダム聖堂を目指して、中心街を北に向かって歩きます。すると、いかにも教会という立派な建物が目に入りました。マリー・レーヌ・デュ・モンド大聖堂(Basilique-cathédrale Marie-Reine-du-Monde de Montréal)のようです。早速中に入ってみました。

中も、外観に違わず敬虔な感じで好感の持てる、それでいて格式を感じさせる造りでした。椅子に腰を掛け、しばし黙とう(というか目を閉じて瞑想を)しました。訪れる観光客もそれほどは多くなく、暫しの時間を心静かに過ごしました。


モントリオール・ノートルダム聖堂
次いで訪れたのが、一応の本命であったモントリオール・ノートルダム聖堂です。ノートルダムといえばパリのノートルダム大聖堂が有名ですが、モントリオールのノートルダム聖堂もかなり有名な教会です(なにしろ私でも知っていて、行こうと思ったくらいですから)。両者とも正面に二つの塔を持つゴシック様式の建築ですから、外観に関しては似ているとの印象を持ちました。

内部の印象は全く異なります(パリのノートルダム大聖堂に入ったのは遥かな昔で、覚えていないというのが正直なところです)。以下の写真からもわかるとおり内部全体が青で彩られており、まるで深い海の底か宇宙を感じさせてくれます。トップの写真は祭壇を背にした反対側で、写っているのはパイプオルガンです。こんな空間でこのパイプオルガンがどんな音色を鳴らすのでしょうか。是非、聴いてみたいと思いました。

「ノートルダム(Notre Dame)」はフランス語で 「私たちの貴婦人」という意味で、カトリック教会では聖母マリアの尊称として使われることが一般的です。固有名詞ではなく、世界にはこの名を冠した教会は多くあります。パリとモントリオールの二つのノートルダム(大)聖堂の間にも、直接の関係はないようです。もちろんパリの方が古く、両者ともにフランス文化圏の中に建てられていることから、モントリオールの聖堂はパリからの影響は受けているはずです。
ちなみに、先に訪れたマリー・レーヌ・デュ・モンド大聖堂の内部には無料で入れましたが、ノートルダム聖堂では15カナダドルが必要でした。これはシニア料金で、一般の大人は16カナダドルだそうです。ミサ等の宗教儀式に参加するのであれば、もちろん料金はかからないとのことです。観光客は、圧倒的にノートルダム聖堂の方が多かったです。
教会以外にも「へえ~」という建物が
モントリオール市街をブラついたわけですが、その道すがら私にとっては「へえ~」という建物がいくつか目に入りました。その一つに国際民間航空機関(International Civil Aviation Organization: ICAO、私は「アイカオ」と呼んでいました)の本部があります。かつての仕事で少しだけ関係したことがあるのですが、本部がモントリオールにあることを始めて知りました。

エニタイムフィットネス(Anytime Fitness)の店舗があったことも実は密かな驚きでした。というのは、私は日本国内のサービスだと思っていたからです。調べてみると発祥は アメリカで、日本には2010年に上陸、現在は日本国内だけで1,000店舗以上が展開されています。日本での展開は、アメリカ資本ではなく日本企業がフランチャイズ契約を結んで行ているとのことでした。

聖パトリック大聖堂
ブラ歩きの中でもう一か所、教会に寄りました。聖パトリック大聖堂(Basilique Saint Patrick)です。先のマリー・レーヌ・デュ・モンド大聖堂や、ましてやモントリオール・ノートルダム聖堂と比較すれば、ととても静かで(人がおらず)落ち着いている(若干地味な)教会です。

中にも、もちろん入りました(お金は必要ありません)。聖パトリックとはアイルランドにキリスト教を広めた宣教師です。ローマ教会から聖人に列せられていますが、彼の足跡からアイルランドの守護聖人としてアイルランド人からの崇敬を集めています。「聖パトリック」を冠した教会は多数あり、アイルランド国外では主にアイルランド系移民が多く住んだ地域に建てられています。

モン・ロワイヤル公園の展望台
足は市の中心街から東に位置する小高い丘に向かいます。丘の一帯はモン・ロワイヤル公園(Parc du Mont-Royal)として整備されており、市街を一望できる展望台もあります。散歩径が整備されていますが、基本は登り、結構疲れます。
公園内の散歩径に至るまでにも坂道を登るのですが、その途中にマギル大学(Université McGill)がありました。日本での知名度は高くありませんが、私の知人(それも二人)がこの大学に研究員(ポスドク)として在籍していたことで、知っていました。おそらく、カナダで最も評価の高い大学です。

マギル大学の構内を過ぎて後、モン・ロワイヤル公園内の登りに入ります。登り径は写真のような階段ですが、緩く大回りする径も整備され、多くのランナーが走っていました。市の中心街から徒歩圏とは思えない豊かな植生の中で気持ちよく歩き(走り)、いいトレーニングの場になっていました。やれやれと着い頂上付近の展望台からはモントリオール市街が一望できます。




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