雄大な景色に見惚れる
ツアー当日の早朝に迎えの車に乗り、参加者のいる各ホテルを回った後、ジャスパー近郊の自然を巡り、さらにその後Medicine Lakeまで足を延ばしてからジャスパーに戻るというのがツアーの内容でした。その間、ガイドからは様々な話を聞くことができ、ちょっとはジャスパー通になれたかな、という感じです。天候は曇りで日の出を拝むことはできませんでしたが、雄大な景色を楽しむことはできました。以下に写真を載せておきます。


グリズリーに会えた
このツアーでの最大の収穫は、なんと野生のグリズリー親子を見られたことです。母親と子供二匹の計三匹、Jasper ではかなり有名な親子で”222”と呼ばれています(何故222なのかはガイドも知らないとのことでした)。前日に出会った黒熊よりも大型の獣なのですが、車の中から大勢で見ているためか、黒熊に感じた恐怖感は全くありません。ただただ出会えてラッキーという感覚でした。

このグリズリーの親子はジャスパー近辺ではかなり有名なようです。写真でもわかると思いますが、お母さん熊の首にGPS発信機が付けられており、その行動が記録されているそうです。だからといってガイドがリアルタイムでその情報にアクセスできるわけではなく、会えたのは結構ラッキーということでした。
実はジャスパー周辺は2024年の夏に大規模な山火事に見舞われています。ガイドの話によれば、この母子三匹の熊たちは火事の最中には川の中州に居続けて難を逃れたのだそうです。その後エサが不足したからかジャスパー地域を離れていたのですが、いつからかまたこの地域に戻ってきたということだそうです。
地元の人達から暖かく見守られているこの熊母子の無事な生育を祈らずにはいられない、そんな気持ちになりました。厳しい大自然の中で、どうか生き抜いて!!
山火事の痕跡
一連の投稿記事で何回か、2024年夏の山火事に触れてきました。小規模な山火事は結構頻繁に起きているそうですが、大規模なものは稀で、今回のものは70~80年振りとのことです。今回の山火事はジャスパー周辺の森林を焼いただけではなく、ジャスパー市街にも相当の被害がでたとのことでした。ジャスパーで宿を取ろうとしたところ、営業停止中と表示された宿が多くあったわけですが、実は山火事による被害が原因であったことに、現地に来て思い知りました。
山火事は、そこに住む人々や野生動物にとっては大惨事です。しかし、超長期で見る大自然の営みの中では、これもまた必要なことになります。成長しきった古い木々は山火事によって枯れ、その跡地には新しい植物の息吹が始まります。大自然の新陳代謝とでもいうのでしょうか。太古の昔から、大自然はこのような破壊と再生を繰り返してきたのだと思います。

今回の山火事での死者は一名だけだそうです。その被害者は、消火に当たった消防団員でした。そんな彼の献身に敬意を表せずにはいられません。また、これほどの規模の災害で市民に被害が出なかったのは素晴らしいことだと思いました。



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